From Tenerife ・テネリフェから

テネリフェに住む翻訳家の英詩、写真、絵画、音楽、スペイン語など

何かが足りない

すみません。日本語で書くとひどく暗い詩になってしまいますが、英語の現代詩にはこの程度の暗い詩がたくさんあります。

単なる暗い詩で終わるのではなく、私は、常に、希望への糸口を示したいと思っています。

今回は、問題の提起と問題の原因となっているものを考えてもらうように働きかけている、とてもポジティブな詩だと取っていただけると嬉しいのです。

下の詩を、英語にするつもりです。勿論翻訳ではありません。これに基づいて英語で考え、発展させるつもりです。

 

何かが足りない

 

星の名前を知っただけで

宇宙の真理を知ったようなつもりでいるのだろうか

理解し合えないのに理解を求める

心は見えないのに見えたような気持になる

孤独の溝は果てしなく深い

何千年もの間

人々はそこに落ち続けている

同じ量の重力が継続的にかかるので

落ちていることに気が付かない

まるで幻に救いを求めた果てに

現実との境が見えなくなったように

痛みをこらえているうちに

痛みが感じられなくなったように

それでも何とか希望を探してみる

でも落ちていることを知らない人間は

自らが進む方向性さえも認めることができず

希望の方向を定めることができない

時々孤独の深い溝の話を聞いても

それは神話となって心の奥深くに隠され

生きている間封印される

昔から何かが足りなかった

 

 

 

 

 

 

 

 

何に熱心であるか

自分の成功を何ではかるか。この違いかもしれない。

大多数の人は、他の人の評価や、そこから得られる収益や権力、名声、こういうもので人生の成功をはかっているのかもしれない。そういうものに向かって努力する。

 

私の成功は、そういうものとは関係がない。私は、生きている限り、ずっと作品を作り続け、成長し続ける。これが私の成功だろうと思う。

自分が、自分の思った通りの作品を作り、少人数でもいいから、自分の感じたことを他の人とシェアする。

私が陥っていけないのは、成長しなくなることだ。人間ある程度の経験を重ねると、えらくなったような気持になるけれど、それが危ない。

でも確かに、年を取ってくると、人の批判に傷つきやすくなるようだ。そういうことに耐えられるよう、謙虚でいられるよう、成長し続けられるよう決意しないとね。

アリ

 

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アリを描きいれた。実際はもっとアリが見えない。全体を見るとこの通り。

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以前から昆虫の形を美しいと思っていた。昆虫はよく私の制作のテーマになっていた。 

 

でもゴキブリは嫌いだ。

 

 

Gymnopédies (Poem)

最近、Poet's blockにはまってる。

簡単なものを書いた。 なんの技も、ひねりもない。

 

 

Gymnopédies 

 

A slight change in repetitiveness

An enormous force in a tiny difference

That can give you great comfort and hope

It can be found in the sound of waves

Loving expressions in daily life

And Gymnopédies by Erik Satie

Sometimes it disappears in the air

Sometimes it penetrates the surroundings

 


Erik Satie: Gymnopédies & Gnossiennes (Full Album)

私があればよいと思った音楽 Minimal Music

 

私がミニマル音楽の存在を知る前に、えり抜きの小節をずっと繰り返す音楽があったらどんなにいいだろうと思っていた。Steve Richを聞いたときに、衝撃を受け。これだと思った。今まで、Brian Enoの環境音楽の考え方に共鳴していた。しかし私は、短い美しいメロディーを繰り返す音楽が作りたいし、聞きたいと思っていた。

その後、Soft Verdictや、Philipe Glassなどの音楽の存在も知り、自分でもそういう音楽が作り始めた。大学の卒業制作は、絵画ではなくて、シンセサイザーを数台つなげて多重録音をしたものだった。Christina Rosettiの詩を元に作ったので、ミニマルというわけではなかったけれど、その要素は十分に入っていたと思う。

ミニマルミュージックは、私自身が自然に欲するもので、これからも生きている限り、聞き続けるものだとおもう。

エリックサティは、家具のような音楽を作りたいと言って、狂人扱いされたようだけれど、これは、環境音楽やミニマル音楽と共通するものがある。

今日、また新しく、いい音楽を作る作曲家を知った。

私は、なんにしても、単純なものを、繰り返すのが好きだと思う。食べ物もそう。一人だと、同じものを数か月食べ続ける。単純な中の繰り返しに時々見られる微妙な変化が心地よい。

ところで、私が自作の音楽を持って、レコード会社回りをしていたとき、その当時はやりの、普通の音楽を作るように言われ、私の音楽は、お経のようだと言われた。まあそうかもしれない。はっきり言って、当時の流行の音楽より、お経のほうが聞きやすい。

私は、虚構は嫌いだ。青春ドラマも大嫌いだ。 こじつけも嫌いだし、リップサービスも社交辞令も嫌いだ。芸術の世界にまで、そんなものを要求しないでほしい。

 

Chris Zabriskieというアメリカの作曲家だ。


"John Stockton Slow Drag" by Chris Zabriskie