2017-06-17 日本語の詩2つ Poetry 詩 ひとかけのガラス 指からにじみ出る血が床に滴り、 模様を描いてゆく。 その血痕は、長い年月を経て、 しだいに消えてゆく。 たったひとかけの小さな破片の残した傷は その時は痛くないものの、 雨の降りそうな日に 思い出したように痛み出す。 影と幻想 昼間は影の奥に隠れ、 夜になるとその姿を表す。 私はその幻想を恐れる一方で、 心から待ちわびている。 日本語の詩を2つ書いた。これはいずれ、英語にもする。 日本語で書くと、ひどく暗いけれど、英語で書くと、変な暗さは消えると予測している。