From Tenerife ・テネリフェから

テネリフェに住む翻訳家の英詩、写真、絵画、音楽、スペイン語など

美しい物を見た時の痛み

美しい物を見たり、聞いたりすると、痛みを感じるほど切なくなる。それを克服するために、何かを書いたり、絵を書いたり、詩を書いたり、音楽を作ったりする。

悲しい時も、それを克服するために、何かを書いたり、絵を書いたり、詩を書いたり、音楽を作ったりする。

どちらもとても辛いんだけど、その反面、ずっとこの痛みを感じていたいとも、思ったりする。

滅茶苦茶に、自分を追い込みたいとも思う。自分を痛めつけたくなる。

私はリストカットはしないけど、自分を痛めつけたいという気持ちはわかるような気がする。

でも、私は、プロダクティブな活動に、その負のエネルギーを変換したい。

芸術的表現には、それが本当に心から出るものであるならば、そういう力がある。

何かが、自分の中から生まれてきそうだと思った瞬間に、言いようもない幸福感を感じ始める。

この瞬間を発展させて、何かを制作し始め、それが出来上がった時に、生きていてよかったと思う。

芸術の役割とはそういうものだと思う。

職人技と芸術は全く異なる目的を持つ。職人を育てるのもいいけれど、すべての人が、本当の意味で芸術を楽しむ日が来ればいいなと思う。